証券会社への就職を考えてるけどキツいって本当?
証券営業しんどいんだけど耐えられるかな?
こんな悩みを解決する記事になります。
実際に私も証券営業として働いていた経験があります。
私自信、結果として楽しく働くことが出来たなと今となっては思うことが出来ていますが、実際にはしんどいこともしばしば。
この記事でわかること
- 実際の仕事内容詳細
- 就活当時の証券会社の志望理由
- 証券営業が辛いと言われる理由
当サイトでは、20代の方に向けた「自己研鑽」に関する記事を多く投稿しています。
他の記事も合わせて読んでいただけると幸いです。
私は実際に証券会社から転職をして、フルリモートの会社で働くことが出来ています。
どうしてもしんどい、続けられないと言う場合は、身体や心を壊す前に転職も選択肢の一つです。
証券営業とは実際にどんな仕事内容?
証券営業というと、一般にリテール営業とホールセール営業の2つに分かれます。
- リテール営業…個人投資家向けに金融商品の販売やコンサルティングを行う
- ホールセール営業…企業や機関投資家向けに、資金調達などを含めた金融業務を行う
こちらの2つがありますが、一般に証券営業というと、リテール営業のことを指します。
例に漏れず私もリテール営業を行なっておりました。
内容としては「飛び込み営業」「テレアポ」「メール」「DM」「手紙」などありとあらゆる手段を使って富裕層にアプローチをし、金融商品の販売をします。
ここで言う金融商品とは下記のようなものです。
- 株
- 債券
- 投資信託
- その他金融関連のソリューション
とにかく幅広い分野の金融商品を継続的に買ってくれるお客様を探すわけです。
就活当時の証券会社の志望理由は?
大学生の時に、どんな気持ちやどんな期待を持って証券会社への就職活動を行なったかを書いていきます。
実際にそれは目論見通りだったのかどうかも含めてお話しします。
志望理由
- 強くなれると思った
- 金融系全般の知識が身につくと思った
- 営業スキルが身につくと思った
- 年収が高そう、福利厚生も凄そう
- ビジネスマナーが叩き込まれる
一つずつ実際にどうだったかの含めて書いていきます。
強くなれると思った
正解
かなり頭の悪そうな理由ですが、これが一番の大きな理由でした。
お客様の利益を保証もできない商品を売る上に、金額も大きい形のないものを販売するいわゆる無形営業です。
そしてお相手は医者や弁護士、中小企業の社長様など、いわゆる富裕層。
学生時代に関わることのまずなかった層に営業をすることで、動じない強い心が身につけられると思いました。
色々な意味で強くなれたと実感していますし、ちょっとしたことでは動じないようになりました。
今思うと、高校の先輩に『野村證券第2事業法人部 』という本を貰い、これを読んだのがきっかけで志したのかもしれないと、今思い出しました。
金融系全般の知識が身につくと思った
正解
今では老後2000万問題に始まり、世間ではいろいろな「投資」に関する本や動画が流行っています。
NISAやつみたてNISAの違いやら税制やら。
この辺りに関しては、証券会社で働いていた人からすると、常識であることが多いです。
一生必要になる最低限の金融リテラシーを身につけることが出来たのはかなり大きいと思います。
営業スキルが身につく
正解
先ほども言った通りありとあらゆる富裕層にアプローチします。そして扱うものは金額の大きい無形商材。
ともなると相手に信用していただく力や、商品の魅力を正確に伝える力が必要です。
特に、営業としての「相手がどうしたら喜んでくれるか」を考える力は少しずつですが身についたと思っています。
年収が高そう、福利厚生も凄そう
正解
バブル期ほどではないにしろ、成果をばっちし出している先輩のボーナスは学生上がりの自分には信じられない金額をもらっていました。
また、これは第二新卒での転職でいろいろな企業を見たからこそ感じたのですが、福利厚生も完璧でした。
休みも多いし、何かと補助金でるしで、やはり金融機関の福利厚生は最強だなと思います。
でもぶっちゃけ、1〜2年目とかの給料であればそこまで高いとは思いませんでした。平均よりはちょっと良いかなくらいですね。
ビジネスマナーが身に付きそう
正解
細かい言葉遣いや仕草や立ち振る舞いなど、最初の研修で徹底的に叩き込まれました。
相手に失礼がないようにマナーを徹底する意識は、第二新卒として転職をする際にもある程度評価されたのかなと感じています。
証券営業が辛いと言われる理由11選
ここからは本題の証券営業が辛いと言われる理由について書いていきます。
飛び込み営業の詳しい内容については『【体験談】飛び込み営業が辛い?辞めたい?そう感じる理由と対処法』をどうぞ。
証券営業が辛い理由
- 朝がとにかく早い
- ノルマが大変
- お客さんからの叱責が辛い
- 飛び込み営業が辛い
- ミスが怖い
- 勉強量が多い
- 相場に左右される
- 上司からの詰めがある
- 自信を持って営業できない
- 離職率が高い
- 売れないと転職が不利
具体的にはこんな感じです。一つずつ見ていきます。
1.朝がとにかく早い
証券マンの朝は5:45~始まるテレ東の『モーニングサテライト』を見ることから始まります。
日本の取引所は9時〜15時までですが、アメリカの市場は日本時間で23時30分〜翌6時の間です。
寝ている間に起きたアメリカの市場や、今日の日本の市場に関する経済情報を整理することから始まるのです。
また、その後はもちろん日経新聞を重要なところをピックアップして読み込みます。
日経新聞を読むのは、情報収集という観点もありますが、お客様に日経新聞を購読している層が多いです。
そのため「一面にこんな記事ありましたよね」などと会話を合わせるために読むという側面もあります。
入社した最初の頃は上司と「日経新聞の読み合わせ」も行っていました。
記事を選んで、今日の株価や日本相場はどうなるのかの考察を発表するイメージです。
2.ノルマが大変
証券会社では、目標という名のノルマが課されていることがほとんどです。
一般的に営業マンの収益は株などを売買した時に発生する売買手数料です。
これらを毎月、毎日どれだけ積み上げていくかが大切です。
他にも株や債券、投資信託など商品別にいくら買ってもらったかの指標を見られることもあります。
3.お客さんからの叱責が辛い
当たり前ですが、株の世界に絶対はありません。
自分の中で精一杯勉強してお客様に信頼して株を買ってもらったとしても、翌日に暴落してしまうこともしばしば。
そうなると、やっぱりお客さんにとってはいい気分はしないですし、騙されたと思ってしまう人も。
やっぱり怖い社長なんかには怒られてしまうこともしばしばありましたし、暴落した日には電話がしづらいのなんの。
とはいえ、下がった時にこそ真摯に謝って改善策を提案すると、より信用していただける可能性もあります。
誠実に対応できるかどうか次第では、暴落時にも信頼構築のチャンスと言えます。
4.飛び込み営業が辛い
『【体験談】飛び込み営業が辛い?辞めたい?そう感じる理由と対処法』という記事でも書きましたが、基本は飛び込み営業です。
もちろん、昨今の情勢を鑑みて前よりは減ってきていると思いますが。
飛び込み営業は夏は暑い、冬は寒いで体力的にも消耗します。
そして成約率も低かったりするので、精神的にも疲労困憊になってしまうことも。
5.ミスが怖い
証券会社の営業は1分1秒を争う仕事です。
緊急の株の電話注文が入った際には、お客様に急かされながらパソコン上で市場に発注をします。
1株いくらで、どの市場に注文をどんな方法で出すのか。など、1つでも間違えたらお客様や会社に大損失を与えてしまう可能性があります。
そういった発注ミスや、手続き上のミスはかなり重いので、この辺り離れるまではずっと緊張していました。
6.勉強量が半端ない
金融市場は常に毎日変動しています。1度勉強したから終わりではなく、常に勉強をし続ける必要があります。
他にも商品によっては販売するために資格が必要なものもあり、定期的に資格の取得なども必要になってきます。
入社前には外務員資格、入社後にもFPや保険販売など色々な資格の取得が推奨されます。
7.相場に左右される
株は変動ものです。日本、アメリカ、世界的な情勢によっても大きく変動します。
それによって、お客様の投資マインドももちろん変化するので、買ってもらいやすい時期、買ってもらえない時期なども相場に左右されるので、辛い時期は本当に売りづらいです。
この辺りは、応酬話法や色々なテクニックを使うことで、相場に左右されずバンバン売る営業マンがいるのも事実ですが。
8.上司から詰められることも
やはり証券会社と聞いてイメージしやすいのは「詰めの文化」。
時代の流れ的にもかなり昔と比較して減ってきたのは事実だと思いますが、今でもそういった体育会系的な名残がある会社もあります。
数字ができない日や月は、やっぱりどこか居心地が悪くなってしまうのは事実です。
9.自信を持って営業できない
さっきも言いましたが、「株に絶対」はありません。
一回大損失を被らせてしまうと、自分の提案に自信が持てなくなってしまうこともあります。
ここを回避するためには、やっぱり幅広く深い知識の習得をすることも大事です。
またお客様ごとに取れるリスクや欲しいリターンも違うので、そのあたりの塩梅も見極めて提案する能力が必要。
10.離職率が高い
「〇〇辞めたらしいよ」という知らせがどこからか舞い込んできます。
「一緒に頑張ろう」と言っていた入社時の同期が、入社して1年以内にポンポンと辞めていっていたので、自分もこのままで大丈夫なのかな…という不安を抱えることも。
とはいえ、支店や人間関係、お客様との関係など色々な運要素も絡んでくるので、こればっかりは仕方ないですね。
11.売れないと転職が不利
証券営業に限った話ではないですが、数字が達成できないとやはり転職には不利です。
実際に私が転職をする際には、どの商品をどれだけ売ったのか、目標数字に対して達成率はどれくらいで、それはなぜなのか?
これらを全て言語化して説明する必要がありました。
特に証券営業では、営業力こそが武器の仕事なので、特に注目してみられること間違いなしです。
もし転職を考えているのであれば、一定以上の成果をまずは出すことを目指してみるのがおすすめ。
それでも証券営業にも楽しいことはある!
ここまでネガティブなことばっかり書いてきましたが、それでも証券営業にも楽しい瞬間ややりがいはあります。
証券営業の楽しいポイント
- お客様に喜んでもらえる
- 数字を達成したときの快感
- 金融リテラシーが身につく
- 実力主義で給料にも反映
お客様に喜んでもらえる
扱う金額も大きいため、お客様に100万~1000万単位で、利益を出すことも可能です。
やっぱりこれだけ儲けてもらえると「信用して良かった」「これで事業の運用もうまく行く」などと言ってもらえるケースも。
ここまで「お金」のメリットを直接的に与えることができるのは証券営業ならではの仕事だな、と感じています。
数字を達成したときの快感
日次苦しい数字に追われているからこそ、達成した時の快感は最高です。
一番はやっぱり、通い詰めて通い詰めて、ずっと門前払いされていたような中小企業のオーナー社長に証券口座を開設してもらえた時です。
どのフェーズよりも「新規口座開設」が最も証券営業をやっていて嬉しい瞬間の一つだと思います。
金融や経済知識が身につく
先ほども書きましたが、金融リテラシーが本当に高まります。
毎日毎日相場を見続け、毎日色々な金融商品の勉強をしているのだから当然です。
これを仕事をしながら勉強することができたのは本当に最高でした。
実力主義で給料にも反映
今転職をして思いますが、証券会社ほど実力主義で、給与に反映される会社は少ないんじゃないでしょうか。
ボーナスで成績によっては数百万円の差が出ることもザラにありますし、お金のために頑張ることのできる人であれば、まさにこれ以上の天職はないと思います。
今後対面証券はどうなっていく?
ここからは個人的な意見になりますが、今後も対面証券は生き残り続けると思います。
時代の流れ的には手数料のネット証券だと言われてはいますが、対面証券のメリットもあります。
実際に対面証券の会社では、株の売買だけでなく、「債券やIPO」「相続」「不動産」「M&A」などなど幅広い分野の包括的なコンサルティングサービスを行っています。
これらをまとめて行うことができる組織的な強さが対面証券の魅力でもあります。
その分、営業としては必要な知識も増え、大変にはなりますが、やりがいもたくさんある仕事だと思います。
最後に:新卒での証券営業はおすすめ
最後になりますが、「新卒での証券営業はおすすめ」です。
ビジネスマナーを徹底的に0から仕込まれ、富裕層相手の営業経験が得られ、無形商材の営業能力も身につく。
給料や福利厚生も整っており、金融や経済に関する知識も働きながら身につく。
そして数字のプレッシャーや飛び込みなど、精神的にもタフな営業マンになれる。
こんな環境に新卒から身を置くのは、決して損はしないのではないかなと思いました。
実際に私がもう一度新卒でのキャリアを考えるのであれば、証券会社は間違いなく候補の一つです。
この記事が証券営業を志している人の参考になれば幸いです。
当サイトでは、20代サラリーマンに向けた記事を多く書いてるので、良かったら他の記事も読んでみてください!